お寺の多宝塔

多宝塔といえば、石山寺(滋賀県大津市)の多宝塔や高野山の大塔
を思い浮かべる人が多いであろう。
今日見る多宝塔の形式は日本独自の形式といわれており、9世紀に
弘法大師空海が着想し、空海死後の876年頃に完成した高野山多宝塔(大塔)
が始まりと伝えられている。
現在の高野山大塔は何度かの再建を経て、1937年に完成した
高さ48mの鉄筋コンクリート造りの大多宝塔である。

<国宝>石山寺多宝塔は1194年、源頼朝の寄進により建立されたと
伝えられており、現存する多宝塔では最古のものである。
また、日本の多宝塔三名塔の筆頭にあげられている。
<多宝塔三名塔:石山寺、金剛三昧院(高野山)、慈眼院(泉佐野市)
           または、浄土寺(尾道市)>

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                     高野山大塔

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                   <国宝>石山寺多宝塔

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                <国宝>金剛三昧院多宝塔

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                  <国宝>慈眼院多宝塔

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                  <国宝>浄土寺多宝塔

多宝塔のあるお寺は真言宗が多く、続いて天台宗で、多宝塔の本尊は
大日如来が多い。

国宝・重要文化財に指定されている<お寺の多宝塔>は
国宝が6塔、重要文化財が32塔もあり、多くは近畿地区に集中している。
その中で、愛知県に6塔の重要文化財があるのが異色である。

<青字の寺名をクリック>するとお寺の概要と写真

<国宝>
(1)石山寺(滋賀県大津市):1194年 高さ17m
(2)慈眼院(大阪府泉佐野市):1271年 高さ11m
(3)金剛三昧院(和歌山県高野町):1223年 高さ15m
(4)長保寺(和歌山県海南市):1357年 高さ13m
(5)根来寺(和歌山県岩出市):室町時代後期 高さ40m
(6)浄土寺(広島県尾道市):1329年 高さ21m

<主な重要文化財>
(7)来迎院(茨城県龍ヶ崎市):1556年 高さ20m
(8)石堂寺(千葉県南房総市):1545年 高さ13m
(9)日龍峰寺(岐阜県関市):鎌倉時代後期 高さ14m
(10)荒子観音寺(愛知県名古屋市):1536年 高さ12m
(11)東観音寺(愛知県豊橋市):1528年頃 高さ12m
(12)大樹寺(愛知県岡崎市):1535年 高さ13m
(13)密蔵院(愛知県春日井市):室町時代中期 高さ17m
(14)万徳寺(愛知県稲沢市):室町時代後期 高さ13m
(15)性海寺(愛知県稲沢市):室町時代中期 高さ12m
(16)常寂光寺(京都市右京区):1620年 高さ12m
(17)宝塔寺(京都市伏見区):1438年以前の室町時代初期 高さ11m
(18)善峯寺(京都市西京区):1621年 高さ12m
(19)智恩寺(京都府宮津市):1500年 高さ18m
(20)大福光寺(京都府京丹波町):室町時代中期 高さ13m
(21)金胎寺(京都府和束町):1298年 高さ14m
(22)勝鬘院愛染堂(大阪市天王寺区):1597年 高さ22m
(23)法道寺(大阪府堺市):1368年 高さ19m
(24)大威徳寺(大阪府岸和田市):1515年 高さ13m
(25)岩湧寺(大阪府河内長野市):室町時代後期 高さ13m
(26)叡福寺(大阪府太子町):1652年 高さ18m
(27)徳光院(兵庫県神戸市):1478年 高さ12m
(28)長遠寺(兵庫県尼崎市):1607年 高さ15m
(29)伽耶院(兵庫県三木市):1648年
(30)酒見寺(兵庫県加西市):1662年 高さ15m
(31)不退寺(奈良県奈良市):多宝塔初層 鎌倉時代後期 
(32)久米寺(奈良県橿原市):江戸時代前期 高さ15m
(33)吉田寺(奈良県斑鳩町):1463年 高さ12m
(34)紀三井寺(和歌山県和歌山市):1449年 高さ15m
(35)浄妙寺(和歌山県有田市):鎌倉時代後期 高さ13m
(36)安楽寺(和歌山県有田川町):小塔 南北朝時代 高さ2m
(37)遍照寺(岡山県笠岡市):1606年 高さ15m
(38)切幡寺(徳島県阿波市):上下層とも方形 1618年 高さ24m